ファッションの流行はどこから来た?トレンドの歴史を紐解くガイド
「なぜこの服が流行っているの?」「誰が流行を決めているの?」ファッションが好きな人なら、一度はそんな疑問を持ったことがあるでしょう。ファッショントレンドには、社会、政治、文化、そしてテクノロジーなど、さまざまな要因が関係しています。
本記事では、ファッションの流行がどのように生まれ、広まり、変化してきたのかを、時代ごとの背景とともにわかりやすく解説します。
1. ファッショントレンドとは?
ファッショントレンドとは、ある一定期間、特定のスタイルや色、アイテムが広く支持される現象を指します。トレンドはデザイナーの提案、セレブの着用、ストリートからの発信などによって形成され、多くの人々に影響を与えます。
● トレンドを左右する主な要因
- 社会情勢(戦争、景気など)
- 音楽・映画などのカルチャー
- 有名人・インフルエンサーの影響
- ファッションショーやコレクション
- SNS・メディアによる拡散
2. ファッションの流行の起源:中世〜近代
ファッションの「流行」という概念は、ヨーロッパの中世貴族社会から始まったといわれています。
● 中世ヨーロッパ(12〜15世紀)
- 上流階級が着る服のデザインや装飾が身分の象徴として機能
- 王室や貴族の装いが庶民に模倣され、少しずつ広まる
● ルネサンス期(15〜16世紀)
- 刺繍やレース、宝石などの装飾が流行
- イタリアやフランスがモード発信地に
3. トレンドの発信源が確立された近代(17〜19世紀)
● フランスの台頭
- ルイ14世によってヴェルサイユ宮殿がファッションの舞台に
- パリが“モードの都”として世界のトレンドを牽引
● ファッション誌と印刷技術の発展
- 18世紀後半、「La Belle Assemblée」などのファッション誌が登場
- イラストで流行を伝える手法が確立
● 産業革命と既製服の登場
- 大量生産により中産階級でもトレンドを取り入れやすくなる
- 都市部を中心にスタイルが急速に広がる
4. 20世紀:トレンドの民主化と多様化
● 1920〜30年代
- フラッパースタイル、ボブヘア、シャネルの登場
● 1950〜60年代
- ハリウッド映画の影響でグラマラスなファッションが流行
- ミニスカートやツイギーのモッズスタイルも登場
● 1970〜80年代
- ヒッピー、パンク、ディスコ、ブランド志向のバブルファッション
● 1990年代
- グランジ、ストリート系、ミニマリズム
▶️ この時代から音楽とファッションの融合が強くなり、アーティストがトレンドの発信源となる。
5. 21世紀:デジタルとストリートの融合
● SNSとトレンド
- InstagramやTikTokが流行の最速発信地に
- 「バズる」ことで一気に世界中に広がる
● ストリートカルチャーの影響
- スケータースタイル、Y2K、90sリバイバル
- ラグジュアリーブランドもストリート要素を取り入れる
● エシカル・サステナブルの台頭
- 環境に優しい素材や再利用ファッションが注目される
- 「長く着ること」がトレンドに
6. トレンドの「生まれる瞬間」と「広がる仕組み」
● トレンドはどこから生まれる?
- ファッションショー、コレクション
- ストリートやZ世代からの自然発生
- 有名人・セレブの影響
● トレンドの拡散ルート
- メディア → SNS → インフルエンサー → 一般層
- コレクション → バイヤー → 店頭・ネットショップ
まとめ:トレンドを知ることは、社会を知ること
ファッションの流行は、単なる見た目の流行ではなく、その時代の価値観・文化・感情の映し鏡です。誰が、どこで、どのように流行を作ってきたのかを知ることで、今のトレンドにも深みが出てきます。
次に流行りの服を選ぶとき、「それはどこから来たのか?」を考えてみるのも、ファッションの楽しみ方の一つです。
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